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『 Another Side からの手紙　＃１６ 』

　このちっぽけなウェブ・サイトを訪れてくれた君、ありがとう。
僕は今日、偶然にも君のウェブ・サイトに辿り着きました｡

　僕が６５０ＲＳに憧れたのは、「彼のオートバイ、彼女の島」という映画の中で、
主人公のコオがなぜそんなにそのオートバイを惚れ込んでいるのだろう？
という好奇心から始まっていました｡

　６５０ＲＳと旅をしていると、僕は時々ふと涙がこぼれてくるときがあります。
それは哀しいからではなく、６５０ＲＳとの充実感からかも知れません｡
答えを急ぐことなくゆっくりと、一歩一歩路面を駆け上がってゆく。
いくつもの峠を越えてゆき、僕の居場所へと連れて行ってくれる。
誰もやって来ない林道の見晴台で、ふと景色に溶け込む６５０ＲＳを見ていると、
僕はとても心安らぐ気がします｡

　それは６５０ＲＳでなくても味わえることかも知れません。
でも、なんだかより一層そんな気持ちにさせてくれるオートバイだと思います｡
便利さを求めるなら他のオートバイでいい。。。
スピードを求めるなら他のオートバイでいい。。。
排気量を求めるなら他のオートバイでいい。。。

　沢山ある様々なオートバイから、６５０ＲＳに出会えたことに
僕はとても感謝しています｡
そして、君もこれから同じ想いを共感してくれるだろうと、
とても嬉しく思っています｡

　　　ゆっくり走れば普段見つけることのできない物を見つける

　僕は君のこの言葉がとても大好きです｡
何気ない田舎道の景色でも、僕達には素晴らしい想い出に変わっていきます｡
季節が変われば、また新たな発見があるかも知れません｡
これからも６５０ＲＳと素敵な旅を続けてください｡

　大きな川と長いトンネルが僕と君の街を繋いでいます｡
いつかどこかの静かな林道で、僕は君に偶然出会えたら嬉しいな。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜March 2006　　Ｓ★ＭＯＴＯ〜