Ｖｏｌ．２
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『 つまらない大人にはなりたくない 』
いつだったか想い出せないけれど
僕は大人になっていた
幼い頃見ていた夢も
ほんの少し手にする事が出来た
あの頃全てに疑問を抱き
好奇心に満ちあふれていた
ポケットに夢を沢山詰め込んで
日が暮れるまで冒険をしていた
きっと僕は子供のままで居たかったんだろう
いつだったか想い出せないけれど
僕は大人になっていた
小さな頃よく喧嘩をした
いつも想い通りにはいかなかった
幼いながらも自分を守るために
心に大きな壁を張りめぐらせていた
外の世界が気になったので
時々壁を乗り越え覗いていた
きっと僕は子供のままで居たかったんだろう
いつだったか思い出せないけれど
僕は少し大人になっていた
困ったときは平気で嘘をついていた
いつも大人に叱られていた
大きくなって社会に出てみた
やっぱりみんな嘘をついていた
嘘だとわかっていても
愛想よく笑っておいた
きっと僕はほんの少し子供のままで居たかったんだろう
『 ｈ ｅ ｒ ｅ 』
昨日見かけた捨て猫も
居場所を求めるこの僕も
いつかは街の外に出るだろう
やがて季節が巡り
長く旅立つ日が訪れても
僕はいつもここにいるさ
遠く離れる友達も
星になった英雄も
いつも夜空を見るだろう
黒い雲が過ぎ去って
同じ月が見えたなら
僕はいつもここにいるさ
君を悩ませる日常も
からまわりの現実も
きっと明日はうまくゆくだろう
詩に想いを託し
長い手紙が届いたなら
僕はいつもここにいるさ
目覚めた朝に少しでも
希望の陽射しがあたるなら
僕はいつもここにいるさ
僕はずっとここにいるさ
『 ｖｏｌｃａｎｏ 』
眠ることなく活動を続ける
周りには草木もよせつけず
荒涼とした景色の中、独りたたずむ
ここ何ヶ月間の欲望は止める事無く
突如として、大地にあふれ出す
四角いコンクリートの壁に覆い尽くされ
わずかな隙間から漏れる光を浴びて
僕は力いっぱい強打する
シェルターから逃避しなければ
シェルターから
誰も彼もが口にする
見え透いた嘘を予言する
本当のＳ・Ｏ・Ｓはまだ発せられていない
あるはずもない落葉樹の根もとに立ちつくし
ゆらゆらと落ちてくる赤い葉を待っているだけ
全てを鎮火させるのには少し時間が必要だ
恵みの雨にも頼れない
要るものと要らないもの
仮にうまく選別できたとしても
最後にはいったい何が残るんだろう
シェルターから逃避しなければ
シェルターから
もし灰に埋もれてしまうのなら
足跡だけでも残しておこう
『 充実に向けて・・・ 』
少しずつ理解していこう
迷路の壁にぶちあたったのなら、別の道を探せばいい
時間が残り少ないのなら、時を止めてしまえばいい
あわてる事は無い、きっとどこかに出口があるはずだ
少なくともきっと誰かが導いてくれるから
天候が変化したのなら、暖をとればいい
風向きが変わったのなら、帆を立て直せばいい
あせる事は無い、霧の向こうに仲間が見えるはずだ
心配しなくとも針はすでに行く手をさしているから
日々を後悔するのなら、学習すればいい
明日におびえるのなら、哲学すればいい
立ち止まる事は無い、轍を頼りに歩けるはずだ
姿は見えなくても先駆者達が残して行った道だから
失意
妄想
強圧
弊害
すべてを恐れていてはなにもはじまらない
でたらめな毎日は捨ててしまえ
出来る事からはじめればいい
少しずつやり直していこう
そう、充実に向けて
『 協調の中の孤立 』
始めから終わりまですべて
一から十まで限りなく
期待通りには事は進まない
あそこでもここでも
あの人もこの人も
僕とは関係なく毎日は繰り返される
僕の身代わりなんて沢山います
でも僕は僕自身だけなんだ
やりたい事ややらなきゃならない事
忘れた事や気づいた事
いつも一度に訪れる
会いたい人や忘れたい人
遠い未来やずっと過去も
好き勝手にいつも僕を困らせる
ありふれた経験はどこにでも転がっている
でも僕は僕自身だけなんだ
僕は僕、連中は連中
全て理解するのは難しい
協調の中の孤立
コミュニティの中の主張
あきらめる前に覗いておこう
眠る前に書き留めておこう
今からでも全ては始まれる
少なくとも僕は僕自身だけなんだ