Vol.5

Keep Question & Enjoy your life!★

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『 shooting star 』

昨日夢を見た
君と過ごしたあの時を
教室から抜け出して
いつも遠くへ駈けていた
あの頃全てと戦って
ルールを蹴散らし歩いていた
君は僕の心の友達だった

季節の巡る校庭で
僕らは大きく叫んでいた
ドラッグに溺れ
時々自由でいられた
汚れた闇を手探りで
夢中に出口を探していた
君はいつも僕の味方だった

桜散る丘で待っても
君はもうやって来ない
追いつけない高い場所へ
君は行ってしまったんだ
いいやつだった忘れたことはない
もう十分だ全ては終わった事だ
君は僕の尊い詩人になった

窓の外を眺めてみると
長い流れ星が落ちてゆく



『 静かな道 』

窓の向こうでは
冷たい北風にさらわれて
慌しく時が過ぎてゆく
泣いてる人 笑っている人
みんな流されてゆく

墓地の片隅では
少し早い陽射しに溶かされて
小さな芽が揺れている
悲しみも 欲望も
みんな平等に訪れてゆく

通り過ぎた静かな道を
僕はまた歩いている

教会の周りでは
尊い教えに誘われて
誰もが聖者を待っている
祈りも 懺悔も
全てやさしく迎えられる

いつかの夢では
青い風に身をゆだね
どこか遠くに逃げてゆく
空想も 現実も
心の隙間を癒してゆく

通り過ぎた静かな道を
僕はまた歩いている

ささやく小鳥達は
黒い雨に打たれながら
そっと翼をとじている
氷が溶け 春が訪れれば
またここに舞い降りてくる

この街の広場では
ありふれた言葉に包まれて
恋人達がよりそってゆく
今までも これからも
ただ確かめてゆく

誰にも告げることなく
通り過ぎた静かな道を
僕はまた歩いている



『 新たな時代 』

新しい時代が訪れたここ何ヶ月かは
僕はとりあえずガラクタの整理に時間を費やしてみた
時には悲しみを背負いながら
時には期待に胸ふくらませ
このちっぽけな街の片隅で
また一つ言葉を見つけなければ

繰り返されるムーブメントをよそに
僕は時折静かな公園のベンチに横たわったりもした
戦う時は終わり
共有する事を求める
いつしかこの街の噴水に
ダイブするきっかけをつかまなければ

予期せぬ旅の始まりを傍らに
僕は街の外でオンボロバスに揺られていた
視野に入るもの全てを
ディスクに保存しようと試みた
とてもビジーなこの時代に
無駄を省けるやり方を学ばなければ

僕はきっと君の期待通りになるだろう
いつまでという契約は結べないけれど

僕らはきっと同じ楽しみを見つけるだろう
目覚めた朝に全ては始まっているんだ



『 サイド・カーに乗って 』

ベルナはちっぽけな子犬
いつも空を眺めてる

僕がキックペダルを踏み降ろすと
シッポをふりふり駆けて来る

サイド・カーに乗って
いつか白い雲をつかまえる


ベルナはおかしな子犬
いつも水溜りで遊んでいる

黒い鼻を濡らしながら
時々こっちを窺っている

サイド・カーに乗って
大きな虹を探しにゆく


ベルナは臆病な子犬
いつもドキドキしている

隣の車がホーンを鳴らすと
シートの奥に隠れてる

サイド・カーに乗って
静かな時を待っている


ベルナは裏庭の軒先で
雨が上がるのを待っている

小さな瞳を覗かせて
じっと僕の帰りを待っている

サイド・カーに乗って
どこか遠くへ

サイド・カーに乗って
僕らの住みかを探しにゆく



『 青い空の下 』

立ち止まっている君
駆けずりまわっている君
昨日までの憂鬱は脱ぎ捨てて
何処かで始まっている
きっとみんな青い空の下

右を向いている君
左に傾いている君
最後の砦は叩き壊して
何処かで分かち合ってゆく
きっとみんな青い空の下

「眠る間もなく続けられるこの不確かなゲームの中で
僕は昨日までの悲しみをそっと地下室に閉じ込めて
見張塔への長い階段を駆けずり上がり
光の射す自由への扉をハンマーで叩き壊すだろう」

いつか出会った君
遠くから見ていてくれる君
僕は忘れない
何処かでつながってゆく
きっとみんな青い空の下

やがて眠りにつく時
ずっと長い眠りにつく時
僕はあきらめない
すべてここから始まってゆく
きっとみんな青い空の下